ぽてちの趣味日記

趣味や日常の楽しみをつぶやきます

【最近読んだ本の話】辻村深月著・朝が来る

こんにちは。

ぽてちです。

 

今日は私が最近読んだ

辻村深月さんの「朝が来る」

の感想を書きたいと思います。

 

※ここから先はネタバレを含みます。

 知りたくない方はここでブラウザバックしてください。

 

 

 

裏表紙の要約

不妊治療では子どもを授かることができず、

特別養子縁組を行った夫婦のお話。

子どもが幼稚園に通うようになった頃、

子どもを返してほしい、という電話がかかってくる…。

 

というお話です。

 

感想

最初この本を読み始めたときは、

特別養子縁組により子どもを授かった夫婦が

子どもをこれからも一緒に過ごすために

奮闘するお話だと思っていました。

 

実際に読んでみると、主人公は

特別養子縁組をして子どもを授かった夫婦(育ての親)ではなく、

子どもを手放さざるを得なかったひかり(生みの親)の方だったと

感じました。

 

ひかりは、育ての親を脅迫して

「子どもを返してくれないなら、お金がほしい。」と要求します。

しかし、ひかりは育ての親から

「生みの親はそんな人ではない。あなたは誰だ?」

と言われてしまい、ひかりだと気づいてもらえません。

 

最後は、育ての親に

脅迫してきた相手がひかりだった、ということに

気付いてもらうことができ、

ひかりは温かい言葉をかけてもらいます。

 

自分自身を大切にすることができず

誰からも大切にされていないと感じていた、

ひかりの冷たくなった心が温かい言葉に溶かされていくところで

話は終わります。

 

 

ひかりの、

自分ではどうすることもできない追い詰められた生活や

頼ることができる人もいない孤独感などが

描写されていて、心が痛くなりました。

 

その先のお話は描かれていませんが、

ひかりに少しでも前向きに生きていってほしい

と思いました。

 

 

 

 

是非気になった人は、実際に作品を読んでみてください。

 

それでは、また。